こんにちは、かこママです。
「お金の教育がすべて。7歳から投資マインドが身につく本(著者:ミアン・サミ、出版社:かんき出版)」という本が気になったので読んでみました。
この記事では、読んだ感想や家庭でのお金の教育に役立ちそうな考え方などを紹介したいと思います。
「お金の教育がすべて。7歳から投資マインドが身につく本 」とは
著者のミアン・サミさんは、パキスタン人の両親を持ち、東京・品川生まれ。国内のインターナショナルスクールで学んだ後、米国のデューク大学に入学。在学中より株・FXなどに投資し資産運用を始め、卒業後は金融業界勤務や起業などの経験を経て、現在は不動産投資などを中心に10億円を超える個人資産を構築。
また、4男の父としてご自身のお子さんにもお金の教育を実践しており、本書では親目線で実際に子どもたちにどのようなお金の教育をしたらいいのか解説してくれています。
内容は、日本の家庭や学校ではあまり語られてこなかった「お金の教育」に正面から取り組み、「学校の成績よりも、ファイナンシャルリテラシー(お金に関する幅広い知識)のほうが大事」という問題意識のもと、「お金の信念」の持ち方、「お金の仕組み」と「お金の歴史」の正しい捉え方についてわかりやすく説明してくれている本です。
広がる所得格差が子供へ与える影響
成熟した国では中間層の所得が減っている一方で、富裕層はますます富を増やしており、顕著な所得格差が問題となっています。日本も例外ではなく、非正規雇用の拡大に伴い低所得の労働者が増加したことや少子高齢化が進み人口減少社会に突入し、所得格差が深刻な問題となっています。
1970年代から80年代にかけて、日本では一億総中流(大多数の日本人が、自分は中流階級に属すると考えていること)なんて言われた時代もありましたが・・・。
そして、所得格差が機会格差を生み、機会格差がより所得格差を広げるという悪循環に陥っており、所得の低い家庭の子どもは、様々な面で極めて不利な状況に置かれ、将来も貧困から抜け出せない傾向になります。また、子ども達が働き始める頃にはさらに所得格差は広がっていき、さらに深刻な問題に発展すると想像できます。
ちなみに、日本における子どもの貧困については下記にまとめました。
今、わが国の実に7人に1人の子どもが貧困状態にあるといわれています。
この日本における「子どもの貧困」とは「相対的貧困」のことを指します。相対的貧困とは、その国の等価可処分所得(世帯の可処分所得を世帯人員の平方根で割って調整した所得)の中央値の半分に満たない世帯のことを指し、子どもの貧困とは相対的貧困にある18歳未満の子どもの存在及び生活状況のことを指します。
こういった子どもたちは、毎日の衣食住に事欠く「絶対的貧困」とは異なりますが、経済的困窮を背景に教育や体験の機会に乏しく、地域や社会から孤立し、様々な面で不利な状況に置かれてしまう傾向にあります。
(出典)日本財団HP(https://www.nippon-foundation.or.jp/what/projects/ending_child_poverty)
なぜお金の教育が必要なのか
お金は世の中のあらゆる場面に介在しているので、お金の関する幅広い知識を身に付けることで豊かな人生を送ることができます。つまり、正しいお金の知識を身に付けることで所得格差の拡大を防ぐことができるのではないでしょうか。
「お金の教育」は、子どもの未来に「安心」と「自由」の両方を与えることができます。
というのが著者の主張です。
子ども達は、私たちが生きてきた時代よりもはるかに変化の激しい時代を生きることになります。このような時代において、「お金の教育」を受けたどうかが子どもの人生を大きく左右することになります。
では、日本における「お金の教育」の現状は・・・
皆さんご存じの通り日本では義務教育で「お金の教育」というものはありません。それに加え、子どもに「お金の教育」をしている家庭はまだ少ないのではないでしょうか。
一方、アメリカやイギリスでは、株をはじめとした投資について小学校から教えているそうです。これでは、日本と世界の金融リテラシー(金融や経済に関する知識や判断力のこと)の差は開くばかりです。
今後は、これまで以上に「お金の教育」を受けていないことが与える影響が大きいことを子育て中の親は理解しておかなければいけません。
子どもにはどのようなお金の教育が必要なのか
皆さんは「お金の教育」と聞くとどのような内容を想像しますか?
お金の数え方、買い物の仕方、お小遣いの使い方、貯蓄の大切さを伝えることなどをイメージするのではないでしょうか。
本書では、 子どもにお金(おこづかい)を与えたり、貯蓄の大切さを伝えても、それだけでは子どものためにはならないということです。 「 魚を与えるのではなく、魚の釣り方を教えよ 」という言葉通り、どのようにしたら手元にあるお金を使って、さらにお金を増やしていくことができるのかを教える教育が本当のお金の教育だということです。
最近は、 iDeCo(イデコ・個人型確定拠出年金)やNISA(ニーサ・少額投資非課税制度)など日本でも投資が身近になってきたとはいえ、投資をしたことがない子育て世代の方も多いのが現状です。そういう意味では、子どもへのお金の教育の前に親自身も正しいお金の知識を身に付ける必要性があります。

かこママも子どもへきちんとお金の知識を伝えることができるように、お金の勉強頑張ります!!
ファイナンシャルリテラシーとは
著者は、ファイナンシャルリテラシーがある状態とは「あまたあるお金に関する情報から、”自分にとって必要な情報を引き出し、適切に判断して、行動するために活用できる状態のこと」だということです。
つまり、「お金を俯瞰的な目で見る視点」が重要だということです。
そのような視点を持つには、お金を作り出す「マインド」を整えること、「お金の仕組み」を理解すること、「お金の歴史」を知ることが重要。
マインド
お金に対する信念(マインド)とは、お金に対する考え方ということです。
お金に対する信念は、幼児期に見聞きしたものや感じたものから形成されます。そのため、親のお金に対する信念が強く影響するということです。これは、親としてはとても怖いことですし、親自身がお金に対する偏った考え方は捨てる必要性があります。
また、人は自分が思っている以上に滞在意識にあるお金の信念に影響を受けて行動するので、家庭でお金の話をするときにはポジティブなイメージを持てるように話をすることが重要です。
お金の仕組み
この記事を読んでいただいているお母さん方に質問します。
お金の正体について子どもに教えることができますか?
正直、かこママはお金の正体について子供へ説明できる自信がありません。
しかし、お金がどのように生まれ、どう世の中を回っているのかお金の仕組みを理解しなければ本当の意味でお金について理解することができません。
特に、お金とは、価値の交換ができ、価値を測ることができ、そして価値の保存をすることができるものと定義されています。つまり、お金自体に価値はないのです。
本書では、お金の仕組みについてわかりやすく説明してくれているので、お子さんにお金の教育をする前にお母さん自身が読んで勉強するのがおすすめです。

かこママもお金の仕組みを説明する自信がなかったので、とても勉強になりました。
お金の歴史
お金の歴史を学ぶことで、これまで繰り返されてきたお金の成功と失敗のパターンを知ることが出来ます。それをきちんと理解することができれば、お金を使うときにお金の失敗の可能性を格段に下げることができるということです。
一般的に、お金の歴史というと物々交換というイメージを持っている方が多いのではないでしょうか。しかし、本書を読むと物々交換よりも借金によるツケ取引のほうが盛んに行われていたと記載されています。つまり、お金の歴史=借金の歴史だということです。
借金といえば悪というイメージを持たれている方は多いのではないでしょうか。

かこママ自身も借金にあまり良いイメージを持っていませんでした。
ただ、お金の歴史を学ぶことで、良い借金や悪い借金があること。また、歴史は繰り返されており、お金のルールが変わるタイミングはどのような時なのかを知ることができます。
かこママ自身、お金の歴史をこれまで勉強していなかったので、お金の仕組みと一緒に勉強していきたいと思いました。歴史は繰り返されるので、歴史から学ぶことは多いと言いますが、お金についても例外ではないということです。
まとめ
本書は、学校の成績よりもお金の教育が大事という考えのもと、家庭で子どもにお金の教育をする方法などが記載されています。特に、「マインド」、「お金の仕組み」、「お金の歴史」が大事ということでした。
本書を読んだ感想としては、子どもに 「マインド」、「お金の仕組み」、「お金の歴史」 をきちんと教えることができる親は少ないのではないか感じました。もちろん、かこママも例外ではなく、子どもにきちんと教える自信はありません。したがって、子どもにお金の教育をすることも大事であるが、親である私たちもきちんとしたお金の知識を身に付けているのか自分自身を見つめなおすことの大切さを学ぶことができると思います。
お子さんへのお金の教育だけでなく、自分自身もお金についてレベルアップしたいと考えているお母さんにはとてもおすすめの本です。ぜひ、読んでみて下さい。
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